はじめまして。しとしとです。
僕らは、「自分“らしく”生きたい人で、地域の“らしさ”をつないでいく」
をコンセプトに、地域と読んでくれる人の、生き生きを引き出す場所です。
初めての投稿なので、始めるきっかけや名前に込められた想いを紹介していきたいなと思います。
具体的にやっていくことに関しては、しとしとについてをご覧ください。
まずはじめに、「しとしと」という名前の由来を。
師匠の「し」と弟子の「し」。
そこからさらにつながっていくことをイメージした最後の「と」。
そして、音からイメージされる雨が降る音。
時代遅れなものとして消えつつある師弟関係という人のつながりをヒントに、
効率を求めるだけでは伝えきれない、感じきれない、向き合う姿勢や想いを大切にしていきたい。
派手さはなくとも、静かに降る雨のように。
じっくりゆっくり、人と自分と向き合う時間。
そんな時間のきっかけになりたい。
しとしと、というなまえにはこんな想いが込められています。
そんなしとしとを始めるきっかけは,、携わる二人の経験や想いにあります。
ここからはそんな2人の経験や想いについて書きます。お付き合いください。
|山本 修太郎
大学生3年生の僕は就職活動を前に悩んでいました。
自分らしさとは何だろうか。正解って何だろうか。
社会に出ることを考えたとき、その社会の中でどう生きていくかを考えたとき、なんとなく世の中で正解とされている暗黙の了解を感じたりする。
誰が決めたのかは分からないけど、いい会社に入らなければ…という焦りを感じることもある。
そんな葛藤の中で、僕らはしなやかに自分らしく楽しく生きている大人に会いたくなりました。
地元である兵庫県香美町で出会った大人の中にはまさにそんな生き方を体現する人生の師匠がたくさんいました。
そんな人々との出会いを今後もたくさん作りたい。そして、その価値を発信したい。
しとしとでそんな師匠と僕ら悩みながら自分らしさを模索する人を繋げていきたい。
僕自身大学に進学する前は今のように地元に魅力を感じていたわけではありませんでした。
その間、僕の周囲にあった地域に根付いていた仕事、今はとても魅力的で残していきたいと思うものがなくなっていっていることがありました。
身近な祖母が続けてきた梨山も今は無くなってしまいました。
実際にしとしとによって生まれる出会いの先に何があるかは分かりません。
地域でなくなりそうな仕事がその出会いから守られるかもしれない。
空き家が楽しく生まれ変わるかもしれない。
人生を通じての師弟関係が生まれるかもしれない。
どうなるかは分かりません。
でも、今このままじっとしている間にも時間は過ぎるし、地域ではストーリーとともに引き継がれてきた仕事が消えかかっていることもある。
ならばシンプルかもしれないけど足を運んで、人が集まって、何かが動くきっかけをつくりたい。
師となる人と、そこから学び新たな発見を呼び込む人と、その先に前向きな変化があればいいなと思います。
|芝田 昂太郎
僕がしとしとをやるきっかけを自分の中に探していくと、2011/3/11という日を東北で迎えたことが底の方にあるような気がします。
蛇口をひねれば水が出ること。
夜が明るいということ。
ご飯が食べられること。
家が安心できる場所だということ。
生きているということ。
あの日、身の回りにたくさんあった「当たり前」が幻想だったことに気づかされました。
今まで自分があっさり崩れる可能性のあるシステムに依存しきった生活を送っていたということ。
そして、僕が生きていくために大切にしたいものはそんなに多くないんじゃないかということ。
「あの日から学んだこと」とはあまり表現したくありませんが、そんな考えの種を自分の中に抱くことになりました。
そんな僕が、修太郎を介して香美町で生きる人に出会った時、種が芽を出した感覚がありました。
システムに依存しない生き方、大切にしたいものを大切にしながら生きていくこと。
その可能性への気づきと、なんともいえない心地よさを感じました。
そんな時に思ったのは、「同じような種を持っている人は他にもいるんじゃないか」ということ。
僕が香美町という場所に出会えたことは運が良かっただけで、それがなければ芽を出す感覚も得られなかった。
もし同じように地方に可能性や心地よさを感じる人がいるのであれば、この出会いのおすそ分けができたらいいな。
こんな気持ちが、しとしとを始めようと思った理由です。
それともう1つ。
社会の在り方に対する違和感も、僕がしとしとに込めたい想いとして確かに存在します。
今の社会は便利さと経済性の追求を向かうべき場所に設定しています。
その結果、とても便利で合理的な世の中になりました。
でもその便利さや効率を実現するために、生活から上手に切り離されてきた時間の使い方や、人との関わり。
お金で評価できない“なにか”。
そこに鈍感なまま、面倒なことをしないという選択の果てにどんな未来が待っているのか、少し不安になることがあります。
便利さの影に隠れて今まで見落とされていた選択肢を、立ち止まってもう一度吟味するきっかけを作りたい。
しとしとがやっていくことは、この違和感に直接アプローチするものではないかもしれませんが、そんな気持ちもあったりします。
こんな2人の想いからできた場所が、今あなたが見てくださっているしとしとです。
きっかけとなる想いや経験は違う2人が、同じところを見ながらしとしとを作っています。
しとしとを一緒に作ってくださる、人、場所と出会うことで、
僕たち自身も読んでくれる方と一緒に進んでいきたいなと思っています。
どうぞよろしくお願いします。
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